事業再構築指針とその手引きが公表されました

3月17日に事業再構築補助金の「事業再構築指針」「事業再構築指針の手引き」が公表されました。(→経済産業省のホームページ) 「事業再構築指針」は、事業再構築補助金の支援対象を明確化するため、「事業再構築」の定義等について明らかにしたものです。

「事業再構築」とは、「新分野展開」「事業転換」「業種転換」「業態転換」または「事業再編」の5つを指します。事業再構築補助金に申請するためには、この5つのうちいずれかの類型に該当する事業計画を認定経営革新等支援機関と策定する必要があります。

1.新分野展開
主たる業種又は主たる事業を変更することなく、新たな製品等を製造等し、新たな市場に進出すること。
 ①製品等の新規性要件(以下の4つすべてを満たすこと)
  1)過去に製造等した実績がないこと
  2)製造等に用いる主要な設備を変更すること
  3)競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと
  4)定量的に性能または効能が異なること(※定量的に計測できる場合に限って必要)
 ②市場の新規性要件
  1)既存製品等と新製品等の代替性が低いこと
  2)既存製品等と新製品等の顧客層が異なること(任意要件)
 ③売上高10%要件
  1)新たな製品等の(または製造方法等の)売上高が総売上高の10%以上となること

2.事業転換
新たな製品等を製造等することにより、主たる業種を変更することなく、主たる事業を変更すること。
 ①製品等の新規性要件(以下の4つすべてを満たすこと)
  1)過去に製造等した実績がないこと
  2)製造等に用いる主要な設備を変更すること
  3)競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと
  4)定量的に性能または効能が異なること(※定量的に計測できる場合に限って必要)
 ②市場の新規性要件
  1)既存製品等と新製品等の代替性が低いこと
  2)既存製品等と新製品等の顧客層が異なること(任意要件)
 ③売上高構成比要件
  1)新たな製品等の属する事業が、売上高構成比の最も高い事業になること

3.業種転換
新たな製品等を製造等することにより、主たる業種を変更すること。
 ①製品等の新規性要件(以下の4つすべてを満たすこと)
  1)過去に製造等した実績がないこと
  2)製造等に用いる主要な設備を変更すること
  3)競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと
  4)定量的に性能または効能が異なること(※定量的に計測できる場合に限って必要)
 ②市場の新規性要件
  1)既存製品等と新製品等の代替性が低いこと
  2)既存製品等と新製品等の顧客層が異なること(任意要件)
 ③売上高構成比要件
  1)新たな製品等の属する業種が、売上高構成比の最も高い業種になること

4.業態転換
製品等の製造方法等を相当程度変更すること。
 ①製造方法等の新規性要件(以下の4つすべてを満たすこと)
  1)過去に同じ方法で製造等していた実績がないこと
  2)新たな製造方法等に用いる主要な設備を変更すること
  3)競合他社の多くが既に製品等を製造等するのに用いている製造方法等ではないこと
  4)定量的に性能または効能が異なること(※定量的に計測できる場合に限って必要)
 ②製品の新規性要件(以下の4つすべてを満たすこと)(製造業の場合)
  1)過去に製造等した実績がないこと
  2)製造等に用いる主要な設備を変更すること
  3)競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと
  4)定量的に性能または効能が異なること(※定量的に計測できる場合に限って必要)
 ③設備撤去またはデジタル活用要件(製造業以外の場合)
  1)既存の設備の撤去や既存の店舗の縮小等を伴うもの、または、非対面化、無人化・省力化、自動化、最適化等に資するデジテル技術の活用を伴うものであること。
 ④売上高10%要件
  1)新たな製品等の(または製造方法等の)売上高が総売上高の10%以上となること

5.事業再編
会社法上の組織再編行為(合併、会社分割、株式交換、株式移転、事業譲渡)等を行い、新たな事業形態のもとに、新分野展開、事業転換、業種転換、または業態転換のいずれかを行うこと。

一読して、かなり厳しい内容で一気にハードルが上がった印象です。事業者と認定経営革新等支援機関が協力して、上記の要件をしっかり押さえながら、申請書(事業計画)を作成する必要があります。

KOKコンサルティングは、認定経営革新等支援機関です。(認定支援機関ID:106213000810)事業再構築をお考えの企業様はご相談ください。→お問い合わせはフォームでお願いします

↓下記リーフレットは2021年3月9日時点のものです。今後更新される可能性があります。

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